実践コード速習(基本編)

まず最もわかりやすい形である1つ飛ばしの3和音(以後トライアドコード)について覚えます。
譜面にはCM7やAm7と書いてあっても、慣れるまではC、Amとして弾きながら覚えます。
CやGなどの
英語表記に慣れていない場合は、コード譜を見てルート音(Am7ならA=ラの音)だけを弾いて覚えましょう。

C
Dm
Em
F
G
Am

Bm7♭5

1つ飛ばしで押さえた場合メジャーコードになるのはCを基準にして完全1度,完全4度,完全5度のものです。
要するに
C、F、Gです。他はマイナーコードかハーフディミニッシュ(m7♭5)になります。
なぜBだけ♭5になるかというとB(シ)の完全5度上はF#(ファのシャープ)だからです。

Cメジャー調(ハ長調)の曲であればほとんどこれだけでも弾けます。

C#などと書いてあったら、Cを構えた後、半音すべての指を半音分右にずらしてください。フラットなら逆に左にずらすだけです。そしてその形を覚えます。
シャープやフラットがついたとき、3度の音はC#(D♭)系とG#(A♭)系以外黒鍵上にあり、5度の音はA#(B♭)系以外すべて黒鍵上にあります。

とりあえずはこれらを確実に覚えて上記のコードだけで弾ける曲のコードだけを弾いてください。

ここで復習です。
メジャーコードもマイナーコードでも完全五度が含まれているのは変わりません。
つまり3度の音が変わることによってメジャーコードかマイナーコードかが分かれます。(3度の音とはトライアドコードのうち真ん中の音です。)

よって
メジャーコードをマイナーコードにする場合は3度の音を半音低く
マイナーコードをメジャーコードにするときは3度の音を半音高くする
だけです。

C Am
Cm A

●7thを加えたコード
7thを加えたコードを弾く前に、3つの音でのコードに慣れてから先へ進んでください。
同様に1つ飛ばしで音を並べてみます。

CM7
Dm7
Em7
FM7
G7(正確にはG Dominant 7th)
Am7
Bm7♭5

G以外のメジャーコードに7thを加えると「M7」になり、B以外のマイナーコードに7thを加えると「m7」になります。
これらも半音ずらすことでシャープ・フラットに対応できます。
シャープやフラットがつくと7度の音が何か見失いやすいですが、M7ならルート音
(コード名の最初の部分 例:C、D等)の半音下、CM7ならCの半音下であるBが7th。m7なら全音下、Cm7ならCの全音下であるA#(B♭)が7thであると考えるとやりやすいです。

M7をm7にするには3度と7度の音を半音下げます。
m7をM7にするには3度と7度の音を半音上げます。
7(正確にはDominant 7th)をM7にするには7度の音を半音上げます。

●特殊なコード
Aug(オーギュメントコード)はメジャーコードの5度の音を半音上げたものです。7thは短7度(m7)。
Dim(ディミニッシュコード)はマイナーコード5度の音を半音下げたものです。7thは減7度(D7=m7のさらに半音下)。単にdimと書いてあってもdim7を弾くことが多いです。
m7♭5はマイナーセブンスコードの5度の音を半音下げたものです。

5は3度の音を省略したものです。

後の細かいコードやテンション等はコード理論講座のほうを参照してください。基本的には書いてある音を加えるだけです。

●転回
コードは構成音が同じであればそれぞれの音のオクターブが変わってもかまいません。これを応用することでコードチェンジを簡単にできます。

例えば、Cコードの構成音はC・E・Gであり、AmはA・C・Eです。どちらにもC・Eが含まれているので、CからAmにコードチェンジする場合はGの音を全音あげてAにするだけでもコードチェンジできます。

C
Am

ただし、M7コードを転回してとき、ルート音と長七度(M7)の音が短2度で並んでしまい、きれいな響きが得られません。言葉だけでわかりにくければC(ド)とB(シ)を同時に鳴らしてみてください。ジャズ等ではわざとその不協和音を使うことがありますが、きれいに響かせたいときM7コードを転回してはいけません。
m7なら長2度で並ぶだけなので転回しても問題ありません。ただしあまり低いオクターブで長2度を鳴らすとローインターバルリミットがはたらいて協和しなくなるので、極端に低い位置で鳴らさないように気をつけてください。
ローインターバルリミットとは2つの音を同時に鳴らしたとき、協和していた和音もオクターブが下がるにつれて協和しなくなってしまうポイントのことです。完全五度を除いてほとんどの音は間隔が広いほど低い位置でも協和します。完全5度は協和性が高く、かなり低い位置でも協和させることができます。